「まず自分にマスクをつけてから、子供にマスクをつけてください」
飛行機にのると、酸素マスクの案内が流れますよね。
最近の研究で、これはリーダーにも当てはまることが分かりました。自分にやさしくするリーダーは、周りの人もケアできるといえそうです。
フロリダ大学の研究グループは、リーダー68人と、部下など関係者112人を毎日、2週間に渡って調査をした。
① リーダーに朝8:30頃、「リーダーとして大変だったとき、自分にやさしく、寛容な心で向き合ったときのこと」を思い出してもらった。#自分にやさしくするワーク
② そうすると、その日の夕方16:00頃、そのリーダーは「自分はリーダーだ」という自覚が高まっていた。
③ 17:30頃まわりの関係者に聞くと、そのリーダーは、その日、周りの人をより助け、リーダーとして能力をより発揮していた。#手の込んだ調査ですね
リーダーは、朝に自分にやさしくするワークを行うと、その日、リーダーとしての自覚が強まり、周りの目から見てもリーダーシップを発揮していた。
朝、自分にやさしくするワークを行わない場合、このような効果は見られなかった。
セルフ・コンパッション(自分にやさしくする力)の研究です。
この10年間、世界中の心理学者たちがセルフ・コンパッションを研究し、論文も4,000本を超えてきています。
この知見をビジネスや組織にも生かしていくタイミングがやってきました。
自分への厳しさからではなく、自分にやさしくする力を通して、リーダーシップを開発する時代がきました。
Lanaj, K., Jennings, R. E., Ashford, S. J., & Krishnan, S. (2021). When leader self-care begets other care: Leader role self-compassion and helping at work. Journal of Applied Psychology.